エスペラントとは
エスペラントは誰がつくったの?
すべての人が学習して習得する必要のある言語として、1887年にポーランドの眼科医であるザメンホフによってエスペラントはつくられました。そして,学習する人ができるだけ学びやすいようにと、エスペラントは簡単な文法と、少ない語彙を組み合わせて複雑な事柄を表すことができるという特徴を持っています。
ザメンホフが少年だった頃、住んでいた町ではロシア人、ポーランド人、ドイツ人、ユダヤ人が憎みあい、いがみあって暮らしていました。
その様な社会背景の影響もあり、「自分達の言葉を押し付け合って意思の疎通を行おうとするのではなく、みんながある同じ1つの言葉を基にして意思の疎通を使うようになれば人はもっと仲良く暮らせるのではないだろうか」と考えたそうです。
ザメンホフさんの似顔絵
エスペラントとは
初めに書きました通り、エスペラント(Esperanto)は現状よりは中立公平で学びやすい国際共通語です。
このような場面を想定してみて下さい。
日常で、
それぞれ違う言葉を使う人々が集まっている状況で、
同時に、
意思の疎通を図りたいと思った場合,
このような場面で、何か一つの共通した言語を通して話せるのでしたら、非常に便利ですし、経済的にも公平な負担となります。
現状は、一部の人々が日常的に使用している言語を使用して意思の疎通を図っています。
このような現状ですと、ある一つの言語を日常的に使う人々が精神的経済的負担なく意思の疎通をすることが出来ていることになっています。
精神的な負担とは、例えば、言葉の使い方、意味、文法上の制約、不規則な法則等々を覚えなければならないという負担
経済的な負担とは、例えば、言葉を習う為の金銭的負担等
このような負担を全ての人々、つまり世界中の人々が公平に負担をし、お互いに意思の疎通をする事が本来あるべき姿なのではないかと思い、考え、創られた言語がエスペラント Esperanto です。
その様な不公平感を解消する事が出来る点がエスペラントの素晴らしい所です。お互いに同じ言語を学び意思疎通を図る。世界中の人々を対象としていますので、基本的な単語も極力少なく、文法も簡単に仕組まれています。
どのように簡単なのかはエスペラントの特徴をご覧ください。
一般的にある意図の元に作られた言葉を「人工言語」「計画言語」と言われています。
また,計画言語のなかでも,お互いに違う言語を母語とする人達のための共通言語として使えるように作られたものを「国際補助語」といいます.
エスペラントは国際補助語です.
エスペラント以外の国際補助語には「インテルリングァ Interlingua 」「ベーシックイングリッシュ Basic English 」などがあります.
エスぺランチストって?
エスペラントを話す人達のことをエスペラントで「エスペランティスト Esperantisto 」といいます.詳しい統計がないので正確な数字はわかりませんが,現在、世界中で 10 万から 100 万人のエスペランティストがいるといわれています。英語や北京語の話者の数に比較するとこの数は多くはありませんが,上でも説明したようにエスペラントは特定の国や地域と結びついたことばではないため,エスペランティストは世界中にいます.
日本語の文章の中ではよく「エスペラント語」という使われ方をしますが,エスペランティストはこの言葉のことを単に「エスペラント」と呼びます.これは英語のことをイングリッシュ語といわないようなものでしょう.
また, English を「英語」と呼ぶように,二葉亭四迷などはエスペラントを「世界語」と訳しています.
因みにですが、日本人でエスぺラントに関わった有名な人物として 二葉亭四迷、宮沢賢治、柳田国男、新渡戸稲造 等が挙げれれます。